◆静かな地下牢 ページ16
osmn side
シャオロンを探しに行ったふたりが見知らぬ女を連れてと帰ってきたのは翌日の朝だったらしい。
夕方の会議で入手した情報を共有された。
「ということだ。その女の対応、エーミールとオスマン頼めるか」
「はい、いいですよ」
「かまへんけど、大先生じゃなくてええん？」
「なんか問題があるか？」
「いや、基本、大先生担当やん？」
女から情報吐かせるときって
「まあせやな」
「いつもはそうやな」
「必要になれば大先生も加わってもらうゾ」
「僕はいつでもええよー」
「では、そういうことだ。解散」
ショッピくんはまだ医務室で寝ているそうだから、そっちの情報が出るのはまだ当分先になるだろう。
その連れられてきた女ってのを一目見とこうと席を立つと、声をかけられた。
「地下牢ですか？ご一緒しても？」
「…ええよ、エミさん。一緒に行こか」
能力でもなんでもないのに何となくわかるらしいエーミールは謎の第六感が働いているんだろう。だからこそ情報吐かせるための人員として駆り出されるのだが。
「俺もついていこうか？」
護衛に、とひとらんが声をかけてくれたので3人で下りることになった。
見張りの兵士に声をかけて重い扉をひいた。
コンクリートと鉄格子しかない地下牢はいつ来てもひんやりとする。
1番手前の牢に入れられているその女は手錠をつけ、足も繋がれた状態でまだ眠っていた。黒髪の女だった。顔立ちはそれなりに整っているが、ハニトラができるようなタイプの顔ではない。
「なんか、ひとらんぽいね」
「見た目がでしょ。黒髪だし、確かに顔立ちも極東の方に近いかもね」
「血筋がそっちなのかもしれませんね」
一応最善の注意を払いながら牢の中に入る。鍵はかけてエミさんが外で持っててもらうことにして。
ぺちぺちと頬を叩くが一向に起きない。
肩を揺らしても全くもって起きない。
「大ちゃん、薬の量まちがえてない？」
「それは大いに有り得そうですね」
「うーん、話できひんやん困ったなあ」
仕方ないからと牢の中から出ようとした時、後ろからゲホリと咳する音が聞こえた。
ガシャンと牢を閉め、ひとらんが日本刀を、俺がナイフを手にして振り返ると、ゆっくりと女の目が開いた。
ひとらんと同じ、真っ黒な瞳を持った女だった。
「起きたんか、」
そう声をかけると、ゆっくりとこちらに目を向け、ひっ、と声を上げた。
手錠に足枷で身動きが取れない状況に気づいたらしい彼女の第一声は、
『私は、何もしてません。何も知りません。殺さないで…』
だった。
恐怖に塗れた、か細い女の声だった。
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ーーー - 好きです (3月13日 4時) (
レス) @page35 id: fc78fe5922 (このIDを非表示/違反報告)
マリン(プロフ) - 楽しい作品ありがとうございます！続きも楽しみにしてます。 (2023年3月27日 10時) (レス) id: 26248b9bea (このIDを非表示/違反報告)
なな - お米様抱っこ好きですw (2022年10月15日 21時) (レス) @page28 id: 7cadbb1f0e (このIDを非表示/違反報告)
スンドゥブ左衛門(プロフ) - 無名さんさん» お返事遅くなりました。どちらに掲載したのか等をお教えいただけるのでしたら、是非お願い致します。ﾂｲｯﾀとかでご連絡頂けると助かります。 (2022年8月7日 8時) (レス) id: 2b12ea7bfc (このIDを非表示/違反報告)
無名さん - 失礼します！僕今、おすすめの作品を紹介していて、作者様のお名前と作品を出してもよろしいですか！？こちらの作品僕大好きでして…ぜひ紹介したいんです！ (2022年8月6日 11時) (レス) @page35 id: ea8e66f22c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スンドゥブ左衛門 | 作成日時：2022年6月14日 15時
