✦ はじめの一歩 ページ5
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血腥い牢獄を抜けると、視界が真っ白になる。暗い場所から明るい場所へと移動した影響で網膜の機能がバグっているらしい。何度か瞬きをすると、そこは青い空と高い塀があった。
獣人達は帝国主義だから行政執行者や総統、幹部は城に集まっているとは聞いたが、本当だったらしい。帝国主義だからって理由になってないけど……そも国って呼んでるけど地域分割式だし……。
Aはこの世界はよく分からないなと思いつつも、場内に足を運んだ。
大きなシャンデリヤに豪勢な装飾、白く塗装された壁や柱は高級感で溢れている。
「せや、説明せんと」
「？」
「お前はあくまで捕虜や。あ、てか足結構深かったから医務官が縫ったらしいで、せやからあんま暴れんなと。このとおり殺しも拷問もせんのがウチのやり方やねんけど、基本解放もせんから、多分一生ここで暮らすことになるで。んで選択や。この城で雇われるか、城下町で誰かに雇ってもらうか。まあ、ココで雇われる方が確実やろうけど……」
「ここで雇われるって、例えばどんな風にですか？」
「んーと、君は女の子やからメイドちゃうかな。男の捕虜やと給料の良い軍隊に行く奴も多いけど、嫌やろ？」
「……嫌ですね」
死にたくないよ！ と内心ガクブルしながらも、城下町で雇ってもらえる兆しも見えないので、メイドになるという選択しかないのだろう。今や人間よりも獣人が世界人口の割合が高いが、それでも人手不足解消はしないらしい。
じゃあ社会貢献のためにもメイドになるべきだろう。Aはうんうん唸っていると、ゾムが背中を押すように続ける。
「ちなみにメイドやけど、衣食住全て保証される上に、少ないけど給与も出るんやで」
その一言で覚悟を決めた。
「メイド、なります……！」
ピョンっとゾムの耳が立った。無論、人間にはない方の耳だが。彼の場合は狼とのハーフだろう、ふさふさな毛が柔らかそう。ゾムは振り返って嬉しそうに笑うと、尻尾を振りながらありがとうなあと感謝した。Aは生きる為に致し方ないことだと思いながら勝手に握られた手を上下に振られていた。
ゾムはせやったら話が早いと言って躊躇なくAを俵抱きすると、Aが は？ と言う前に走り出した。
「！？ ちょ、は！？ こっこわいから！ 止まってください！」
「社員塔っていっちゃん奥やねん、歩きやと時間かかるからガマンしてな」
「うぅ〜……」
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にのやも(プロフ) - モモモさん» きゃあ！ そんなこと言われたら沢山書きたくなっちゃいます！🥹 ご期待に添えるようなるべく余談回挟めるよう頑張ります！🙇🏻♀️" (4月5日 8時) (
レス) id: 4e49335954 (このIDを非表示/違反報告)
モモモ(プロフ) - 展開が一つ一つ丁寧で面白くてもう全部読みきっちゃいました！3章以内で終わるのか...もっと書いてもいいんですよ🥹（わがまま） (4月4日 21時) (レス) id: 90bb9ca7b2 (このIDを非表示/違反報告)
にのやも(プロフ) - 梓月さん» コメント有難う御座います！🙇🏻♀️" 是非命狙われてる夢主ちゃんを守ってあげてください……！👊🏻✨ (4月1日 17時) (レス) id: 4e49335954 (このIDを非表示/違反報告)
梓月(プロフ) - ぐいぐい来られると困っちゃうのあまりにも可愛い…守護らねば (3月31日 21時) (レス) @page42 id: c21b6e797e (このIDを非表示/違反報告)
にのやも(プロフ) - 滅華狂さん» あの場面はとっても慎重に書いたので、そう言って貰えて作者冥利に尽きます！😭✨ これからも更新頑張ります！🙇🏻♀️" (3月27日 11時) (レス) id: 4e49335954 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にのやも | 作成日時：2024年3月24日 17時
