✦ エンジェル・スナイパー ページ39
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Aは笑ってチーノに告げた。チーノは口の端から は、なんて声が洩れて、持っていたフォークからステーキが落ちる。チーノは驚いた。この女に、感謝ができたなんて。なんとも失礼な発想だが、チーノは本気でそう思った。呆然とAに見蕩れるチーノは、独り言みたいに言う。
「……アンタ、『ありがとう』なんて言葉知ってたんすね」
「はァ？ 本当に失礼ね貴方。やっぱり嫌い。じゃあまたね」
「あ、ちょっお、」
チーノが引き留めるまもなく、Aは颯爽と帰って行った。今回に関してはチーノの完敗である。嫌いとか言っておいて、またねって…… 嫌いな奴にまた会おうとするなんて、物好きやな。チーノはそう思う。
「(……ずっと笑っとったら悪くないのに)」
໒꒱· ﾟ
「(例の残機の謎を解明する上、シャオさんの健康を気遣って、それから獣人と人間との共存社会実現のための具体的案とメリットを考える。でもそれだけじゃ机上の空論だから、なんとか結果にコミット……)」
Aはぶつぶつ呟きながら廊下を歩く。昼休憩時間内なのでまだAは自由で、人通りの少ない辺りを厳しく警戒しながら先程蓄えたばかりのエネルギーを思考に宛てていた。自分の残機問題と共存問題、どちらを優先すべきだろうか。
彼女が一人で考え込んでいると、突如、背後から何者かに覆い被された。
Aは驚いたが、軍人なのか力が強くて腕の中から抜けられそうにない。Aは一瞬 死んだ なんて諦めかけたが、この手つきから殺す意志はなくて、むしろ大切なものを捕まえるみたいな力加減だとAは思った。幾度も命の危機に瀕しているAには、そういうものが直感的にわかってしまう。
「ひ、だ、だれ？」
「おれが死にかけてる時、助けてくれましたよね」
「……ぇ、あ、もしかして、」
男はAをきつくだきしめて、離さないとでもいいたげに頭をAの首にうずめる。ふわふわとした細い毛がAの首筋を撫でて、どうもくすぐったい。Aは んひゃ、なんて変な声が出た。茶色っぽい耳がぴこぴこ視界の隅で揺れている。柔らかそうだった。
男はAとゼロ距離で言う。
「ショッピです、覚えて。覚えた？ 言ってみて、おれの名前」
「ぇ、は、は？ しょ、っぴ……？」
「ふへ、ええ子」
犯罪者みたいな気色悪い嗤い声を洩らして、彼は心底幸せだとでも言いたげに笑った。
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にのやも(プロフ) - モモモさん» きゃあ！ そんなこと言われたら沢山書きたくなっちゃいます！🥹 ご期待に添えるようなるべく余談回挟めるよう頑張ります！🙇🏻♀️" (4月5日 8時) (
レス) id: 4e49335954 (このIDを非表示/違反報告)
モモモ(プロフ) - 展開が一つ一つ丁寧で面白くてもう全部読みきっちゃいました！3章以内で終わるのか...もっと書いてもいいんですよ🥹（わがまま） (4月4日 21時) (レス) id: 90bb9ca7b2 (このIDを非表示/違反報告)
にのやも(プロフ) - 梓月さん» コメント有難う御座います！🙇🏻♀️" 是非命狙われてる夢主ちゃんを守ってあげてください……！👊🏻✨ (4月1日 17時) (レス) id: 4e49335954 (このIDを非表示/違反報告)
梓月(プロフ) - ぐいぐい来られると困っちゃうのあまりにも可愛い…守護らねば (3月31日 21時) (レス) @page42 id: c21b6e797e (このIDを非表示/違反報告)
にのやも(プロフ) - 滅華狂さん» あの場面はとっても慎重に書いたので、そう言って貰えて作者冥利に尽きます！😭✨ これからも更新頑張ります！🙇🏻♀️" (3月27日 11時) (レス) id: 4e49335954 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にのやも | 作成日時：2024年3月24日 17時
