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鬱が指を指したのはぽつんと佇む一人の男。周りに人はあまり居らず、ただ淡々と、なにか考え事をしてるみたいに射撃に没頭していた。Aは目を細めたが、ぼんやりとしか見えないので、シャオロンかは分からない。
「多分あれシャオロンやわ」
「なんで分かるんです？」
「あそこばり明るいし、役職柄周りに人も寄ってこうへんやろうしな」
そう説明してAの手を掴むと、一目散に彼の元に駆け寄った。疑いもせずおーいシャオロンなんて声をかけたら、目の前にいた男が艶のある髪を揺らして振り向いた。A達から見て左側の髪留めがきらりと光る。綺麗な蜂蜜色の瞳と視線がかち合った。
あ。
「ビンゴ」
鬱が薄く笑う。ビンゴ、なんて格好つけたセリフを宣ったが、実際彼がシャオロンであることを確信していたに違いない。彼の洞察力は、実際は意外にも優れていた。Aは驚く。そして勢いよく鬱の方に振り返ると、鬱はそれに驚いて持っていた煙草を落としてしまった。
「あっ……」
「鬱さん凄いですね！ 雰囲気だけでシャオロンさんを見つけられるなんて」
「えっ、あぁ、だろ？」
まだ吸える煙草が死んで一瞬鬱の気力が失せたが、Aからの怒涛の褒め言葉に気を良くする。鼻を高くした鬱にニコニコと笑顔なAを見て、シャオロンは目を細めた。
「エ、Aやん、大先生まで。どうしたん？」
「ああ、シャオちゃん。この子がな、お前に用がある言うねん。だから一緒に探しとったんよ」
「Aが？ ……あー！ あの件ね、俺もずっと話したくて」
シャオロンの発言の意図が読めなかった鬱は、何お前ら付き合っとったん？ と首を傾げた。Aは愛想笑いでまさかと答えたが、シャオロンはやけに動揺して、耳を真っ赤にして首を振った。
「は、はあ？ ちゃ、ちゃうしぃ」
「フン、シャオロンお前動揺しすぎやろ」
コントのような言い争いがどうも微笑ましくて、Aはくすくす笑ってしまった。数週間前にクラスメイト達が全殺された人間とは思えないが、両親がいない分、他人の死に対しては無頓着なのだった。倫理観云々の問題の前にそういう人間としか言えないので、こうも能天気なのは仕方ないのかもしれない。
シャオロンは弱ったみたいに溜息を着くと、持っていた備え付けのスナイパーライフルを片付ける。鬱はふと気になったのか、ライフルを見ながら聞いた。
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にのやも(プロフ) - モモモさん» きゃあ！ そんなこと言われたら沢山書きたくなっちゃいます！🥹 ご期待に添えるようなるべく余談回挟めるよう頑張ります！🙇🏻♀️" (4月5日 8時) (
レス) id: 4e49335954 (このIDを非表示/違反報告)
モモモ(プロフ) - 展開が一つ一つ丁寧で面白くてもう全部読みきっちゃいました！3章以内で終わるのか...もっと書いてもいいんですよ🥹（わがまま） (4月4日 21時) (レス) id: 90bb9ca7b2 (このIDを非表示/違反報告)
にのやも(プロフ) - 梓月さん» コメント有難う御座います！🙇🏻♀️" 是非命狙われてる夢主ちゃんを守ってあげてください……！👊🏻✨ (4月1日 17時) (レス) id: 4e49335954 (このIDを非表示/違反報告)
梓月(プロフ) - ぐいぐい来られると困っちゃうのあまりにも可愛い…守護らねば (3月31日 21時) (レス) @page42 id: c21b6e797e (このIDを非表示/違反報告)
にのやも(プロフ) - 滅華狂さん» あの場面はとっても慎重に書いたので、そう言って貰えて作者冥利に尽きます！😭✨ これからも更新頑張ります！🙇🏻♀️" (3月27日 11時) (レス) id: 4e49335954 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にのやも | 作成日時：2024年3月24日 17時
