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守れんかったあ…… とやるせなさそうに肩から手を離すシャオロン。Aは眉を下げて、その形のいい耳が自信なさげにペタンと畳まれるのを見つめていた。慌ててしゃがんだ影響か以前抉った片足の傷口も開いたみたいで、じぐ、と鈍い痛みが追い討ちをかけるようにAを襲った。でも心配かけたくなくて、無理して黙る。
「……さっきの、確実にA狙いや。俺狙いにしては角度が悪過ぎる。弓が下手な可能性もあるけど、やったら二三本もあんな遠くからここまで届く弓を撃てへん。
なんか、恨みをかった覚えとかはない？」
「ない、！ 私ここに来てまともに話したの、清水さんと、シャオロンさんとゾムさんと、今日洗濯場所にいたメイドさん達くらいで、」
Aは誤解が晴れるように懸命に首を振っていると、シャオロンは、そう……、と返事して立ち上がった。遠くに矢の反射が確認できなくなって、Aに手を差し伸べた。
「立てる？」
「……実は、しゃがんだ衝撃で傷口開いちゃったみたいで」
「はあ！？ もー、はよ言えよ」
痛い思いさせてごめんなあ、とあからさまにしおしおする。シャオロンはAを軽々と抱き抱えると、一応まだ敵がいるかもしれないという配慮から若干射線に背を向けながら歩き出す。
「シャオさん、すみません。私が歩けないばかりに。気遣って貰わなくてもいいですよ」
「んーん、お前悪ないやん。それにほら、人間って獣人より生存能力劣るらしいし？ 俺なら矢の一二本受け止められるわ」
シャオロンのような兵士達の役目は、一般市民と城に仕える者たちを護り、総統陛下に忠誠を誓って戦うこと。メイドであるAを庇うのは当然の行動だった。Aはそれを分かっていながらも、それでもやはり、申し訳なさと自分の不甲斐なさが許せなかった。
いかんせん、全く心当たりがない。きっと今この場を回避出来たからといって、先程の射撃がAの暗殺目的ならば恐らく次がある。
人間に対する怨念がある人物か、それとも本当にただの事故か。
真相は深まるばかり。
「……Aが居らんと困るしね」
「えっ？」
「リスタートするんやろ、この世界を。提唱者はお前やぞ。命狙われても責任もって共生社会作れよな」
「は、はい！ それはもちろん」
シャオロンは不確定要素の多いAに頭を悩ませながらも、暮れる夕日を睨んでいた。
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にのやも(プロフ) - モモモさん» きゃあ！ そんなこと言われたら沢山書きたくなっちゃいます！🥹 ご期待に添えるようなるべく余談回挟めるよう頑張ります！🙇🏻♀️" (4月5日 8時) (
レス) id: 4e49335954 (このIDを非表示/違反報告)
モモモ(プロフ) - 展開が一つ一つ丁寧で面白くてもう全部読みきっちゃいました！3章以内で終わるのか...もっと書いてもいいんですよ🥹（わがまま） (4月4日 21時) (レス) id: 90bb9ca7b2 (このIDを非表示/違反報告)
にのやも(プロフ) - 梓月さん» コメント有難う御座います！🙇🏻♀️" 是非命狙われてる夢主ちゃんを守ってあげてください……！👊🏻✨ (4月1日 17時) (レス) id: 4e49335954 (このIDを非表示/違反報告)
梓月(プロフ) - ぐいぐい来られると困っちゃうのあまりにも可愛い…守護らねば (3月31日 21時) (レス) @page42 id: c21b6e797e (このIDを非表示/違反報告)
にのやも(プロフ) - 滅華狂さん» あの場面はとっても慎重に書いたので、そう言って貰えて作者冥利に尽きます！😭✨ これからも更新頑張ります！🙇🏻♀️" (3月27日 11時) (レス) id: 4e49335954 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にのやも | 作成日時：2024年3月24日 17時
