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高校生くらいの少女がそう言った。ぺたん、と垂れきった耳にふわふわした尻尾、兎と人間のハーフだろう。にしても年齢にしては聡明な彼女の様子に、Aは思わず感嘆の念を漏らした。
「わ〜…… 賢いんですね」
「まあねん」
「こら、調子乗らない」
「いでっ」
Aが思わずくすくす笑う。
目を開けたら、目の前に見覚えのある顔が唐突に出現した。
「ぎゃあっ！？」
「よっ、A、一週間ぶり。ショッピ君を助けた奴がおるって聞いて礼を言いに来てんけど、誰か知っとる？」
Aは心臓が止まって硬直していた。
「(え、何この人、もしかして上から降ってきたの……？)」
獣人の運動神経と耐久度は恐ろしい。そこから考えるとショッピは余程酷い目にあったのだろう。誰がしたかは分からないので適当な事は言えないが、まあ人間社会の偵察に行った時に何らかの拍子に身バレして、……。末路は読者諸君に委ねよう。
Aが悶々とすこぶるしょうもない考えを募らせては自己解決する中、清水が深深と頭を下げてカーテシーをする。そして頭を上げて、口を開く。
「シャオロン様、お疲れ様です」
「おう、おつかれ」
「例の『ショッピ様を助けた人』ですが、それ、Aです」
「……お前！？」
Aはぼうっとしていた心がシャオロンの大きな声で一瞬で現実世界に引き戻されて瞬きした。彼にぎゅっと肩を掴まれ真剣な眼差しで見られている。もちろん話を聞いていなかったAなので、一応話に合わせて首を縦に振る。
「……そっ、かあ……」
幾ばくかしたあと、シャオロンは妙に複雑そうに呟いて、手を下ろした。メイド達も気持ちが分からなくはないとでも言いたげに頷くが、Aだけが彼らの気持ちを理解出来ていなかった。これが獣人と人間の共感性の違いなのか！ やっぱり私たちは分かり合えないのか！ とAが打ちひしがれていると、シャオロンは口を開く。
「人間なのにね」
「……え」
「『人間は無常で何光年先も分かり合えない物体』。これ、獣人社会の鉄則。人間も、大多数は似た様な感性やろ。たまたまAがちゃうかっただけで。だから、幼い頃から刷り込まれてきた俺らにとって、人間が獣人助けた事実が複雑っていうか……」
「……あー、」
Aは話を聞いて先程まで彼らの態度が腑に落ちた。だからそんな微妙な反応をしていたのか。分からないものが明瞭になってすっきりした。
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にのやも(プロフ) - モモモさん» きゃあ！ そんなこと言われたら沢山書きたくなっちゃいます！🥹 ご期待に添えるようなるべく余談回挟めるよう頑張ります！🙇🏻♀️" (4月5日 8時) (
レス) id: 4e49335954 (このIDを非表示/違反報告)
モモモ(プロフ) - 展開が一つ一つ丁寧で面白くてもう全部読みきっちゃいました！3章以内で終わるのか...もっと書いてもいいんですよ🥹（わがまま） (4月4日 21時) (レス) id: 90bb9ca7b2 (このIDを非表示/違反報告)
にのやも(プロフ) - 梓月さん» コメント有難う御座います！🙇🏻♀️" 是非命狙われてる夢主ちゃんを守ってあげてください……！👊🏻✨ (4月1日 17時) (レス) id: 4e49335954 (このIDを非表示/違反報告)
梓月(プロフ) - ぐいぐい来られると困っちゃうのあまりにも可愛い…守護らねば (3月31日 21時) (レス) @page42 id: c21b6e797e (このIDを非表示/違反報告)
にのやも(プロフ) - 滅華狂さん» あの場面はとっても慎重に書いたので、そう言って貰えて作者冥利に尽きます！😭✨ これからも更新頑張ります！🙇🏻♀️" (3月27日 11時) (レス) id: 4e49335954 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にのやも | 作成日時：2024年3月24日 17時
