空の街

43 ページ43

「もっとマシな嘘言えないんすかぁー」

「だから本当なんだってば、」

「模様替えしてて遅刻？」

「朝はちゃんと起きたんだよむしろちょっと早めに！
で、早く起きたからちょっとだけ掃除しよっかな〜っ
てしてたら、棚こっちのがいいかな？ベッドの向きも
変えてみよう！って、どんどんですね……、」

「仕事あるのわかってんのに朝から模様替え始めようと思う思考回路が俺には理解できないっす」

「ですよね…、、」

「あの。Aさん昨日も言いましたけど…」

「すみません！！もう二度とこのような事はないようにします！」

「……はい。で？」

「で？」

「綺麗になったんすか？」

「現状としては何ていうか……強盗が数人入ったみたいな感じ…？」

「……。」

「えへへ…」



「やっほ〜〜〜〜〜」


須藤に呆れた目で見られていれば
土井くんがニコニコやってきて


「瀬野さんど〜もど〜も〜〜〜」

「土井くん、ごめんねこないだなんか」

「いやいやいやいやうんうんうん素晴らしいよねぇ。
ねぇ須藤くん？」

「？」

「今日は何の用。」

「何だよご機嫌ナナメ？」

「早く用件言え」


須藤がパソコンを叩きながら背中で言えば
土井くんはちょっと借りるね？と須藤を連れて行った


金曜だし…また合コン……？
は、もう行かないって言ってたしなぁ


「とりあえず仕事しよ」


朝の分を取り戻すべく、一人でカタカタパソコンを
打っていれば、しばらくして戻ってきた須藤は何だか
難しい顔をしていた



「土井くん何だって？」

「うん…」

「………合コン…？」

「違いますよ。土井には言ってるし」

「？？何を？」

「……、今日Aさん家行っていいっすか」

「何で小声？あ！もしかして家片付けてくれるの？」

「あー……、、そうだった、、じゃあ…」

44→←42

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す