七日目 ページ7
『だって、Aちゃんと遊びたいもん』
『先生から聞いた！足速いんでしょ！』
だから、あそぼうよ。
そんな、簡単な事で受け入れてくれるの？そんなの許されるの？私が今まで我慢したのは、誰のためなの。
そんな行き場の無い感情が湧いてきた。この二人は、私と遊びたいと言ってくれた。それが心からのものだって、私は分かっていた。大好きと言ってくれたお母さんと、同じ目だった。だから、私はこう答えた。
『わたし、わたし、変なお家の子なの。だから、そのね、一緒にいたらダメなの、みんなわたしと遊ばない方がいいって、だから、』
『なに、変なお家って？』
後ろから聞こえた声に振り返った。短い黒髪で、こちらを見下ろす切長の目。黒い目は、私を不思議そうに見つめている。
『分からないけど、みんな言うの。お母さんがおかしくなったって、お父さんが可哀想って、Aちゃんは気持ち悪いって』
『なんで、気持ち悪いって言われたの？』
『"ちのう"が高いとか、可愛く無いとか、いつも怪我してるからって、言われたの』
『誰に？』
『先生と、おともだち』
『そんな事言うのって、友達じゃないんじゃない』
友達じゃない、あの子達が？
『俺の友達、すっごい頭いいんだよ。だから、嫌われてた。でも、そいつのこと嫌う奴らはそいつの友達じゃない』
『だから、君にそんな事言う奴らは、君の友達じゃない。ただの他人だ』
その言葉に救われた。私が傷ついたのはひどい事を言われたからじゃない。友達という存在に、嫌われたからだって、気づけた。それだけで、心が軽くなった。だから、こう聞いたんだ。
『私、カナタちゃんと、ユーリくんと友達になりたい、だから、遊びたい』
できれば、貴方とも。そう言うと、三人とも笑った。私が、誰かを笑わせたのは初めてだった。だから、どうして良いのか分からなかった。カナタちゃんはおろおろする私の手を掴んで。
『わたしも、Aちゃんとお友達になりたい！Aちゃん、鬼ごっこしよう！いっしょにユーリから逃げよう！』
『俺が鬼かよ！蘭君やってよー！』
『ええ？俺忙しいんだけど』
『あー！またそうやって逃げる！俺に捕まるのが怖いんだろー？』
『はあ？そんな事ないっての。ユーリのこと一番に捕まえるから！』
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生茶(プロフ) - ゆるゆるなさん» ゆるゆるな様、作品をご覧いただきありがとうございます！不定期更新にはなりますが、読んでいただけたら幸いです。 (3月29日 0時) (
レス) id: cf05a2e5ca (このIDを非表示/違反報告)
ゆるゆるな - とても好きです！！これからの更新頑張ってください！ (3月28日 21時) (レス) id: cce9726ea8 (このIDを非表示/違反報告)
生茶(プロフ) - ゲリラさん» ゲリラ様、ご覧いただきありがとうございます！コメント、非常に励みになります。これからもどうかよろしくお願いします！ (3月28日 11時) (レス) id: cf05a2e5ca (このIDを非表示/違反報告)
ゲリラ - こんにちは‼️更新内容めちゃくちゃ良いです(^ - ^)これからも頑張ってください‼️ (3月28日 11時) (レス) @page4 id: 3562e297db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：生茶 | 作成日時：2024年3月26日 22時
