学園一有名な集団 ページ13
「来ましたわ！ ささ、A様」
「え、ええ……」
一女子生徒が私を窓際へ促す。どうやら例の集団が登校してきたらしい。それを教室の窓から眺めるのがエーラット嬢含め女子生徒達の朝の日課である。
私は至極気乗りしないが、一応改めて彼らの姿をこの目で確かめる為に仕方なくその場所へ向かう。私の後ろをぞろぞろと女子生徒達がついてくる。そしてその場に着き、開け放たれた窓から先程私も歩いた校舎へ続く道を見下ろす。
道の真ん中を悠々と歩く一つの集団。他の生徒達は皆彼らの前を空けるように左右に分かれ、そして彼らに熱い視線を向けていく。
あれ本当だ。今日は珍しく全員揃っている。いつもは一人二人欠けていたり、二つのグループに分かれたりしているのだけど。
エーラット嬢が嫌われている理由にはもう一つある。それにはあの集団が、この学園随一の有名人達が関係してくる。
彼らは名のある家の出であるに関わらず、その言動はまるで平民のそれで。しかしそのおかげで親しみやすく、彼らの周りにはいつも笑いに溢れている。時に学園に突拍子もないイベント(事件)を起こし周りに驚きと笑いを湧かせる、学生達から絶大な人気を博している団体──それが彼ら、生徒会である。
彼らが人気なのは型に嵌まらないその面白さと豊かな個性が勢揃いしていると言うのもあるが。何よりも大きいのはメンバー全員整った顔立ちをしているからだ。特に生徒会長であるグルッペン・フューラーはそれに加え、その身分もトップレベルである。
彼の一族は建国時代から王族に遣える騎士の末裔で、今や国軍の管理や兵士育成などに大きく携わっている。また彼の一族からも優秀な軍士が何名も排出されている。つまり戦術のスペシャリスト、エリート中のエリートなのだ。
その血筋を受け継いでる彼もまた例外ではなく、統率力と判断力は非常に高く、そして早い。故に本当にまだ未成年かと思うくらい大人びた雰囲気を醸し出している。家名の影響か、それとも彼のカリスマ性なのか、彼の発言力もまた凄まじく他を捩じ伏せ圧倒する威厳を持っていた。その為彼に歯向かう者はほとんどいない。まあ生徒会のメンバーは例外らしいけど。
そんな彼がトップを務めているのだから、生徒会は学園の中でもかなり高い実権を握っている。それこそ学園長並みに。彼らを味方にすればもう何も怖いものはないだろう。
身分の高い、容姿端麗な男集団。生徒達の憧れの存在。
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抹茶ちよこ(プロフ) - かぼさん、お久し振りでございます。いつもいの一番にコメントして下さりありがとうございます✨よくある題材で設定が設定なので今までの作品に比べ糖度は低いですが、私らしく物語を紡いでいきたいと思っております。最後までお付き合い下されば幸いでございます。 (1月18日 8時) (
レス) id: 68848dd40a (このIDを非表示/違反報告)
かぼ(プロフ) - 新作おめでとうございます✨初めてお見かけする雰囲気のお話に、今から続きが待ち遠しさと楽しみでいっぱいです(*´ ‐ `*)気温の変動が激しい時期ですので体調崩されないようお気をつけてお過ごしくださいませ。 (1月16日 22時) (レス) @page8 id: 36a6e4e509 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：抹茶ちよこ | 作成日時：2024年1月16日 20時
