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グルッペンは困った。
と言うのも、最近自分の考案したものを幹部らが受け入れてくれなくなりつつあることに、うっすら気がついていたからだ。掛け合ってくれるたった1人の幹部がAなのだ。今だって色々妄想していたのに、休んでもらってはたまらない。ぼくのかんがえたさいきょうのへいきが使えないじゃないか！やりたいことは山ほどあるのに！
そういう訳で、グルッペンは歯切れ悪くごにょごにょと口を動かしていたのだった。自分がノーと言えば引き下がるだろうに、その一言を言うのすら憚られていた。
ミリすらスキがないAの格好を見て尻込みすらしていたのだ。先生に答案を覗き込まれているときの、あの不快感と緊張感をグルッペンは感じていた。そんな経験はないはずだが、妙にしっくりくるのはその表現だった。
「や、イヤ〜…ちょっと…」
「…なにか問題が」
「問題はないん、だがね…ちょっと…今はね。」
「そうですか。」
その瞬間、ぱっとAの瞼が大きく開いて、グルッペンはびっくりした。急に明るくなって、迫力が出た。Aは目が大きいのだと、彼は初めてそのことに気がついた。いつも伏し目がちで、キリリと顔を引き締めているから気がつかなかったのだ。
「それは残念です。」
「オ…ああ、そうだな、申し訳ないが。」
「…では、業務に戻りますので、業務連絡をいたします。
先月発注された大型の戦車ですが、予算に組み込まれていませんでしたので発注を近日中に取りやめることにいたします。続いて近距離科の予算報告が期限を大幅に超過しておりますため、総統から一言注意を。」
「…」
「某国との外交は貿易品に不備があったそうで、これも取り止める予定です。両国の関係性も踏まえれば、戦いを防ぐことはできるかと思われます。」
「…」
「…あと、食堂から角砂糖と爪楊枝が不足しており、備品ももうそろそろという旨の連絡が来ましたので、暫くの間お紅茶に角砂糖など入れるのは控えていただけると有り難いかと。」
「…」
「…以上です。では、失礼いたします」
「アッ……っっ……待て…ッ！！！」
踵を返して去るAを見て、グルッペンは真っ青になって立ち上がった。
そして、これを言ってから、心の端っこでやっちまったな、と思った。
おれはこの女の思った通りに動いているんだろうなとも、思った。
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飼い主の姉(プロフ) - pnさんが夢主に狼狽する姿や描写が可愛くて好きです〜…！！🫶 無理しない程度に更新頑張って下さい！ 応援しております (12月5日 14時) (
レス) @page12 id: 5ee2b54502 (このIDを非表示/違反報告)
_maimai0101_(プロフ) - ｽｷﾃﾞｽ……夢主ちゃん頑張って〜〜〜〜！！！！生姜焼き太郎さんの世界観好きすぎます……！！！続き楽しみです🫶更新待ってます〜！！！！！ (10月16日 17時) (レス) @page8 id: cc01457125 (このIDを非表示/違反報告)
田中(プロフ) - 読みやすくて、とても面白かったです。続きも楽しみです🫶🏻🫶🏻 (10月16日 13時) (レス) @page8 id: d6054e066b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：生姜焼き太郎 | 作成日時：2023年10月15日 11時
