25話 ページ25
図書館
em「え！それ、」
「…」
Aさんがもっているのは
新作のパン。しかも2つ
あのAさんが自ら買うとは思えない
誰かから、貰ってきたのだろうか
Aさんは、すごく嫌そうな顔で
それを見つめたあと
テーブルに置いて放置するように
歩き出した
em「た。食べないんですか」
「金払ってないんで」
em「ぷ、プレゼントならいいんちゃう、」
「…」
「プレゼントでもなんでもないっすよ」
「こんなん、要らん」
em「…」
Aさんのその極度な
等価交換はなんなんでしょうね…
普通は、こういうの有難く貰うもんなんですが
…
em「…食べないとその人も傷つくんじゃ、？」
em「その人としては食べて欲しいから、渡したわけで」
em「その思いは食べることが対価になるのでは…」
「…」
「…食わんと、迷惑なんの？」
em「悲しいと思います。私もそう思うし」
「…｣
Aさんは、私の近くによって
人の死角になる部分でゆっくり
袋を開けた。
ほわっと湯気が上がるカレーパン
Aさんの小さな背中が丸まり、
サクッとした咀嚼音が、聞こえる
em「…」
よかった。た、食べてる…
em「！…」
背中から涙をすする音がした。
必死にナニカを堪える姿が
痛々しく、無意識に背中に手を触れていた
ガリガリで細い。それが
この人の苦悩を表している証
ほんまは、不良なんて柄やないのにね
em「…渡してくれた人に、美味しかった。と言うんですよ」
「……はい」
初めて食べた購買のパン
こんなに美味いんやな、
ちるは、こんな美味しいもん
食えないのに俺だけ食べるなんて
おこがましいのにな…
em「…」
───
ut「…」
Aが戻ってこん…もうそろそろ
掃除になってまうのに…
ほんまに怒らせてもたんかな…
お弁当を片付けて、3人で
待っていると妙に腫れた目のあいつが
戻ってきた。
一直線に俺のところに来て、
「…ありがと」
ut「！ま？俺優しいし？？」
ut「新作のパンに並ぶ理由わかるやろ？」
kn「…」
sha「…」
「…うん、わかるよ」
ut「…」
優しい表情やった。こんな顔できるんや
Aはその顔を見せたあと隣に座り
また寝かぶり始める
…
ut「…明日も買ってやる」
「いらん」
ut「うぅ…」
そこは許してくれへんらしい
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あちき(プロフ) - 人間さん» ありがとうございます！ (3月26日 23時) (
レス) id: c587418d2f (このIDを非表示/違反報告)
人間 - この作品好きです､､無理しないようにしてください！ (3月26日 23時) (レス) @page34 id: 89c49f19f9 (このIDを非表示/違反報告)
ミルク(プロフ) - あちきさん» わざわざありがとうございます！これからも応援してます！ (3月26日 12時) (レス) id: 26a495336e (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - ミルクさん» すみません！今治しました💦 (3月25日 18時) (レス) id: c587418d2f (このIDを非表示/違反報告)
ミルク(プロフ) - (自称)の部分((自称))にするか｢（自称）＝俺｣の部分の自称の()を消して自称のみにしないと反映されないと思います、分かりにくくてすみません。 (3月25日 16時) (レス) id: 26a495336e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あちき
| 作者ホームページ：http://33550619
作成日時：2024年3月25日 14時
