【d!】不良を買い取りました！

1話・設定 ページ1

ut「…」



春の日差しが眩しく差し込める教室

生徒は、アイロンがけされた制服を
見につつみ友達作りに励んでいる

先生もその光景を暖かく見守り、
出席簿で生徒の情報をなぞっている

まさに、あるべき平和な姿

僕もその中に入りたかった。





「…」

ut「ひｯ…」

この隣の不良さえいなければな!!


何故か俺の隣は窓とこの不良。
見るからに何かしらやってるし、
始業式の後からずっと来るか
寝てばかりかで、ヤバい奴

絶対目ぇ付けられたら死ぬ！


あかん、こいつは無視しとこ…
はよシャオちゃんきて…!!!



俺の願いは届かず、将又
あいつらはこんな可哀想な鼠をみて
遊んでいるのか8時手前になっても来ない

不良の癖に、なんで遅刻はしないんだよ！


「……」
ut「ひｯ、あ、あの〜……」


「…なに？」

ut「いえ、なんでもないです!!」

人を殺せる視線に俺の生存本能は
逃げることを選択した。

ま！仕方ないよな！





「……」


？「あれが噂の不良なんでしょ？…」
？「あれでしょ？…気に食わない人は全員病院送りなんだって」
？「あの絆創膏とか絶対喧嘩だよね…」
？「怖いな〜…」


？「自分だったら、あんなの恋人にできないわ」


「…」

始業式でのトモダチ作りは俺の
悪口によってスムーズに行われた。
俺を馬鹿にして、嫌悪することで
仲間意識ができる


良かったじゃん、友達できて。おまえら


居心地が悪いので屋上に…いや、
どっかの空き教室に行くことにした。

その方がいいだろ






？「あっ、いっちゃった」
？「顔はいいのにな。勿体ない」

？「ほんと、」


顔はいいのに



───
廊下


「…」

空き部屋なんて空想だった。
全部の部屋に役割があって
人がいる。

諦めてだいぶ前にもらった飴を
頬張りながら、ウロチョロすることにした


zm「…」
「…」

zm「…」

あいつ、噂のフリョウさんよな？
校内で堂々とタバコ吸っとるやん
ヤバ



ウワサさんの背中を何となく
目で送り、俺も教室に向かう。

俺は、あいつとは違って不良やけど
ええ奴やし


───
A

我々高校の2年生

2-1

見た目と口調が不良

学校にオトモダチがいない

性格は悪くない


───

ut


2-1


Aの隣の席。

不良なAにビビっている

───

zm

2-2

不良だけど、良い奴。と言い張っている

主役とA以外の友達は…

見た目より何倍も末っ子気質

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